일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あわもりものがたり

『たぬき汁』以後

佐藤 垢石

佐藤 垢石의 『たぬき汁』以後(あわもりものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 118,470자 · 244화면

아오조라 문고

最後に、本郷駒込の郁文中学を受けて辛うじて四年の二学期に入学を許された。その試験は、八月の末か九月の初旬で、飛白の単衣に、朝夕の秋風が忍び寄る頃であった。

田端の高台にある下宿屋に移り、駒込の学校へ通う路すがらの田の畦に蟋蟀が唄う秋の詩をきくともなしに耳にする候になると、少年のわが胸に、淡い望郷の念が動いてきた。それが、日をへるに随って、恋々となったのである。

そのころ本郷の高台と田端道観山を隔てる谷には、黄色く稔った稲田が遠く長く続いていて南方を眺めると根津の権現さままで、見通せたのである。私は、夕方早く学校から帰ってくると、田端の高台の一番高いところにある大根畑の傍らに佇んで、西北の遠い空を望み凝した。

それは、赤城と榛名の姿を探し求めたのである。しかしながら、わが求むる赤城と榛名は、いつも秋霞の奥の奥に低く塗りこめられて、つれなくも私の視界に映らない。ただ近く秩父の山々が重畳と紫紺の色に連なり、山脈が尽きるあたりの野の果てに頂をちょんぼり白く染めた富士山が立っていた。

大根畑の傍らへ、朝も夕も通ったが、とうとう故郷の山を望み得なかった。もう堪らない。