후리가나로 읽는 일본 고전
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
久生 十蘭의 だいこん을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 153,732자 · 303화면
明けはなした硝子扉から夏の夜のさわやかな風が吹きこみ、かすかに噴水の音がきこえてくる。デカルト風の古い版画の中にでもあるような風景だった。
フォアイエでは五十人ばかりのひとたちがいくつもグループをつくり、立ったままで話をしたり、腕を組んで歩きまわったりしていた。銀の唐草模様の文官服を着た公使館の書記官、事務官や商務官、その夫人と令嬢たち、アグネスさん、イヴォンヌさん、ペンクラブの、M・L博士、シュタインさん、モギレフさん、J侯爵、プーさん……いろんなひとがいる。思いがけないひともいる。若いひとはほんのわずかで、全体に禿げ頭や皺や白髪のほうが目だち、ひとくちにいえば非常にクラシックなパァティだった。
男のひとはみなドレスコート、女のひとはデコルテかロオブ・ド・ギャラで背中の出るスリップのようなへんなソアレを着たレベッカやモオニングを着たピノチヨは一人もいない。会話の調子もささやくようで、耳障りなデクシォンや高笑いはどこからもひびかない。みなしめやかにお別れをいったり、遠くから眼でうなずきあったりしている。
フォアイエのとなりのサロンには花を飾ったテーブルがたくまぬ粋を見せてあちらこちらにちらばり、よく風の吹きとおす廻廊に近いところに、A宮のF妃殿下がママやT刀自やママ薯などと話していらした。