후리가나로 읽는 일본 고전
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪 圭吉의 とむらい機関車(とむらいきかんしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 186,729자 · 371화면
「いや、誰れ彼れと云うよりも、まだその、問題の自動車はみつからないんですか?」
すると大月氏は、いらいらと手を振りながら、
「いや、それですがね。どうもこれは、谷底へでも墜落したとより他にとりようがないんです」
「私もそう思いますよ。探しましょう」
「いや、その探すのが問題なんですよ。私もいま、こちらへ来ながら道の片側だけは見て来ましたが……この闇夜で、しかも……この有料道路の長さが六哩近くもあるんですから、それに沿った谷の長さもなかなかあるんですよ。おまけに路面が乾燥していて、車の跡もなにもありゃアしないんだから、大体の墜落位置の見当もつきませんよ」
「しかし愚図愚図してるわけにもいきませんよ」
「そうですね。じゃア、とにかく残った片側を探して見ましょう。……だが、いったい犯人は誰なんです?」
「犯人?……堀見氏の令嬢ですよ」
云い捨てるように警部補は自動車に乗り込んだ。そのあとから、唖然たる一行が乗込む。自動車はバックして、箱根口へ向って走り出した。時速十哩の徐行だ。
けれどもこの捜査の困難さは、半哩と走らない内に、人々を焦躁のどん底へ突き落した。谷沿いの徐行だから、ヘッド・ライトの光の中には、谷に面した道路の片端がいつも見えているのだが、路面は全く乾燥していて、何処から滑り落ちたか車の跡さえ判らない。