후리가나로 읽는 일본 고전
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪 圭吉의 とむらい機関車(とむらいきかんしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 186,729자 · 371화면
「じゃ、殿軍を頼みますよ」
云い残して、ひどく悲壮な調子で出掛けて行った。
係長と菊池技師は、少しばかり時間を置いて、監督の後に続いた。が、水平坑を通って発火坑のある片盤坑の前まで来ると、技師は立止って、係長へ云った。
「一時間この片盤坑の出入りを禁止したら、どれ位出炭が遅滞しますか?」
「なんだって、片盤を止める?」
係長が眼を瞠った。
「そうです」
「冗談じゃアないよ。仕事を罷めるなんて……」
「だって、我々と行違に、犯人がこちらへ逃げ出して来たらどうします」技師が云った。「どうです。この片盤だけでしたら、三十噸位のものでしょう? 係長。それ位の犠牲でしたら、ひとつ思い切って止めて下さい。危急を要する場合ですよ」
「どうも君は、算盤よりも狩猟のほうが好きらしいね」
係長が仕方なく苦笑すると、技師は直ぐに片盤坑の入口の大きな防火扉を引寄せて、水平坑道でうろたえ始めた坑夫や小頭に事情を含め、係長と一緒に片盤坑へ飛び込むと、外側から防火扉を閉めて、小頭に閂をかけさした。折から来合せた左片盤の炭車の行列は、直ぐにこの異常な通行禁止にぶつかると、峯吉の塗込めがあったばかりなので、夢中になって騒ぎはじめた。