후리가나로 읽는 일본 고전
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わがまち
わが町
織田 作之助
織田 作之助의 わが町(わがまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 93,840자 · 186화면
しかし、おまはんはえらいまた学者になったもんやなあ」
「そら、もう……」
と、君枝は足を拭きながら、ぺろッと舌を出し、明日の夕方は中之島公園で次郎ぼんに会うのや。いそいそ下駄をはいていると、あまい気持がうずくように来て、あ、いけない、これが恋とか愛とかいうもんやろか。胸を抱くようにして呟いているところへ、お渡御が済んだらしく、他吉と種吉がとぼとぼ帰って来た。
君枝はいきなり胸が痛み、埃まみれの他吉の足を洗ってやるのだった。
他吉は余程疲れていたのか、〆団治が、
「こうーっと、南十字星てどの方角に出てる星やろか?」
と、しきりに空を仰ぎながら言ったのへ、
「あんぽんたん! 南十字星が内地で見えてたまるかい。言うちゃなんやけど、あの星はな、わいがベンゲットやマニラにいた時、毎晩見てた星やぞ。あの星を見た者は、広い大阪に、このわいのほかには沢山(たんと)は居れへんネやぞ、見たかったら、南へ行け、南へ!」
と、言ったあと、涼み話の仲間入りをしようともせず、這うようにしてあがった畳の上へごろりと転がると、君枝がつくって置いた冷しそうめんも食べずに、そのまま鼾だった。