후리가나로 읽는 일본 고전
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カインのまつえい
カインの末裔 クララの出家
有島 武郎
有島 武郎의 カインの末裔 クララの出家(カインのまつえい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 45,864자 · 93화면
夏の夜は静かだった。その時突然恐ろしい考が彼れの吐胸を突いて浮んだ。彼れはその考に自分ながら驚いたように呆れて眼を見張っていたが、やがて大声を立てて頑童の如く泣きおめき始めた。その声は醜く物凄かった。妻はきょっとんとして、顔中を涙にしながら恐ろしげに良人を見守った。
「笠井の四国猿めが、嬰子事殺しただ。殺しただあ」
彼れは醜い泣声の中からそう叫んだ。
翌日彼れはまた亜麻の束を馬力に積もうとした。そこには華手なモスリンの端切れが乱雲の中に現われた虹のようにしっとり朝露にしめったまま穢ない馬力の上にしまい忘られていた。
(六)
狂暴な仁右衛門は赤坊を亡くしてから手がつけられないほど狂暴になった。その狂暴を募らせるように烈しい盛夏が来た。春先きの長雨を償うように雨は一滴も降らなかった。秋に収穫すべき作物は裏葉が片端から黄色に変った。自然に抵抗し切れない失望の声が、黙りこくった農夫の姿から叫ばれた。
一刻の暇もない農繁の真最中に馬市が市街地に立った。普段ならば人々は見向きもしないのだが、畑作をなげてしまった農夫らは、捨鉢な気分になって、馬の売買にでも多少の儲を見ようとしたから、前景気は思いの外強かった。