후리가나로 읽는 일본 고전
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ひきょうもの
カインの末裔
有島 武郎
有島 武郎의 カインの末裔(ひきょうもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,876자 · 52화면
彼にはそうした父の態度が理解できた。農場は父のものだが、開墾は全部矢部という土木業者に請負わしてあるので、早田はいわば矢部の手で入れた監督に当たるのだ。そして今年になって、農場がようやく成墾したので、明日は矢部もこの農場に出向いて来て、すっかり精算をしようというわけになっているのだ。明日の授受が済むまでは、縦令永年見慣れて来た早田でも、事業のうえ、競争者の手先と思わなければならぬという意識が、父の胸にはわだかまっているのだ。いわば公私の区別とでもいうものをこれほど露骨にさらけ出して見せる父の気持ちを、彼はなぜか不快に思いながらも驚嘆せずにはいられなかった。
一行はまた歩きだした。それからは坂道はいくらもなくって、すぐに広々とした台地に出た。そこからずっとマッカリヌプリという山の麓にかけて農場は拡がっているのだ。なだらかに高低のある畑地の向こうにマッカリヌプリの規則正しい山の姿が寒々と一つ聳えて、その頂きに近い西の面だけが、かすかに日の光を照りかえして赤ずんでいた。いつの間にか雲一ひらもなく澄みわたった空の高みに、細々とした新月が、置き忘れられた光のように冴えていた。