후리가나로 읽는 일본 고전
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ひきょうもの
カインの末裔
有島 武郎
有島 武郎의 カインの末裔(ひきょうもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,876자 · 52화면
それがいかにも手慣れた商人らしく彼には思われた。
帳簿に向かうと父の顔色は急に引き締まって、監督に対する時と同じようになった。用のある時は呼ぶからと言うので監督は事務所の方に退けられた。
きちょうめんに正座して、父は例の皮表紙の懐中手帳を取り出して、かねてからの不審の点を、からんだような言い振りで問いつめて行った。彼はこの場合、懐手をして二人の折衝を傍観する居心地の悪い立場にあった。その代わり、彼は生まれてはじめて、父が商売上のかけひきをする場面にぶつかることができたのだ。父は長い間の官吏生活から実業界にはいって、主に銀行や会社の監査役をしていた。そして名監査役との評判を取っていた。いったい監査役というものが単に員に備わるというような役目なのか、それとも実際上の威力を営利事業のうえに持っているものなのかさえ本当に彼にははっきりしていなかった。また彼の耳にはいる父の評判は、営業者の側から言われているものなのか、株主の側から言われているものなのか、それもよくはわからなかった。もし株主の側から出た噂ならだが、営業者間の評判だとすると、父は自分の役目に対して無能力者だと裏書きされているのと同様になる。