후리가나로 읽는 일본 고전
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ひきょうもの
カインの末裔
有島 武郎
有島 武郎의 カインの末裔(ひきょうもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,876자 · 52화면
小作人が次々に事務所をさして集まって来るのもそのためだったのだ。
事務所に薄ぼんやりと灯が点された。燻製の魚のような香いと、燃えさしの薪の煙とが、寺の庫裡のようにがらんと黝ずんだ広間と土間とにこもって、それが彼の頭の中へまでも浸み透ってくるようだった。なんともいえない嫌悪の情が彼を焦ら立たせるばかりだった。彼はそこを飛び出して行って畑の中の広い空間に突っ立って思い存分の呼吸がしたくてたまらなくなった。壁訴訟じみたことをあばいてかかって聞き取らねばならないほど農場というものの経営は入り組んでいるのだろうか。監督が父の代から居ついていて、着実で正直なばかりでなく、自分を一人の平凡人であると見切りをつけて、満足して農場の仕事だけを守っているのは、彼の歩いて行けそうな道ではなかったけれども、彼はそういう人に対して暖かい心を持たずにはいられなかった。その人を除けものにしておいて、他人にその噂をさせて平気で聞いていることはどうしても彼にはできないと思った。
ともかく、彼は監督に頼んで執務室に火を入れてもらって、小作人を一人一人そこに呼び入れた。そして農場の経営に関する希望だけを聞くことにした。