후리가나로 읽는 일본 고전
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スウィスにっき
スウィス日記
辻村 伊助
辻村 伊助의 スウィス日記(スウィスにっき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 216,275자 · 410화면
が、何を云うにも借物だからあまり贅沢を並べる場合ではない。反射よけのグレッチェル・グラスは小屋で三フラン半で買った。まずためしにこんな道具に身をかためて、小屋の前を下りてフィルンの上に出た、グレッチェル・グラスをかけると、雪の陰影が蒼く見えて、まるで世界がちがったように物凄い。午後の雪はさすがに柔かくて、カンジキ無しではとても歩けないくらいだ。フィルンにつづくアレッチ・グレッチャーには、西側の山の蔭がギザギザに影って、その陰影は刻々に氷河を横ぎって、東の山脈、トウルーク・ベルクからカンムにつづく雪の山に片かげがさし始めた。見上げると小屋は、忘れられたように雪の中に寂として、見渡す南の方、十里にわたる氷河は、人の生れなかった世をそのままにしんとして、彼方の空、ワリーゼル・アルペンにアーベント・グリューンが望まれる。日が入ると急に寒い、雪の斜面を登って小屋に帰る、ためしに歩数を勘定したが、楽に登れるのが先ず二十歩、五十歩ではとても休まずにはいられない、無理に登ったら、百歩にして眼が廻った。
小屋のテレースに着くと、例のガイドがやって来た、一人はフリッツ・シュトイリ Fritz Steuri、赤っ面の四十男で気軽な奴で面白い、もう一人はフリッツ・カウフマン Fritz Kaufmann、これはだんまりで年は三