일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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フランスはくN・B

フランス伯N・B

久生 十蘭

久生 十蘭의 フランス伯N・B(フランスはくN・B)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,740자 · 31화면

아오조라 문고

一八一八年の春、植民大臣バザースト卿の甥が、喜望峰の帰りにセント・ヘレナへ寄った。ハドソン・ロオがこういった。

「君はナポレオン宛の手紙を預ってきたというようなことはないだろうね」

「そんなものは持っていない」

「もしそんなことをしたら、たとえ君だって喜望峰の監獄へ送って、生涯ヨーロッパへ帰れないようにしてやる」

なぜ手紙までそんなにきびしくするのかというと、ハドソン・ロオは、

「あいつが痩せるほど待っているのは忰と細君の手紙なんだがね、おれはあいつから一切の慰安を奪ってやるつもりなんだ」

といった。バザーストは、ナポレオンが病気だということだが、どんなようすかとたずねると、ロオは笑っていった。

「その病気だが、医者と監察委員が納得するようにゆるゆる死んでくれれば申分ないのだが。卒中ででも死んだら、診断書を書くのに、少々有難すぎておれも政府も困らなくてはならん」

赴任して来た当時、ハドソン・ロオがロング・ウッドの小屋のまわりをうそうそと歩きまわり、ゴムの木の紐のように細い枝が柵の外へ垂れているのを見ると、あわてて兵隊に切らせたという有名な話がある。

島の警備は突拍子もないもので、あらゆるもの蔭、道路、山稜、船が近づき得るかぎりの磯にはかならず哨兵が立ち、海岸に望楼をつくり、二十四リーグ沖まで近づく船影はすぐ視野