후리가나로 읽는 일본 고전
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リイズ
リイズ
太宰 治의 リイズ을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,359자 · 7화면
杉野君は、洋画家である。いや、洋画家と言っても、それを職業としているのでは無く、ただいい画をかきたいと毎日、苦心しているばかりの青年である。おそらくは未だ、一枚の画も、売れた事は無かろうし、また、展覧会にさえ、いちども入選した事は無いようである。それでも杉野君は、のんきである。そんな事は、ちっとも気にしていないのである。ただ、ひたすらに、いい画をかきたいと、そればかり日夜、考えているのである。母ひとり、子ひとりの家庭である。いま住んでいる武蔵野町の家は、三年まえ、杉野君の設計に拠って建てられたものである。もったいないほど立派なアトリエも、ついている。五年まえに父に死なれてからは、母は何事に於ても、杉野君の言うとおりにしている様子である。杉野君の故郷は北海道、札幌市で、かなりの土地も持っているようであるが、母は三年前、杉野君の指図に従い、その土地の管理は、すべて支配人に委せて、住み馴れた家をも売却し、東京へ出て来て、芸術家の母としての生活を、はじめたわけである。杉野君は、ことし二十八歳であるが、それでも、傍で見て居られないほど、母に甘え、また、子供らしいわがままを言っている。