일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ロマネスク

ロマネスク

太宰 治

太宰 治의 ロマネスク을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,725자 · 37화면

아오조라 문고

逸平はまえからのたくらみを実行した。次郎兵衛に火消し頭の名誉職を受けつがせたのである。次郎兵衛はそのなんだか訳のわからぬ重々しげなものごしによって多くの火消したちの信頼を得た。かしら、かしらとうやまわれるばかりで喧嘩の機会はとんとなかった。ひょっとしたらもうこれは生涯、喧嘩をせずにこのまま死んで行くのかも知れないと若いかしらは味気ない思いをしていた。ねりにねりあげた両腕は夜ごとにむずかゆくなり、わびしい気持ちでぽりぽりひっ掻いた。力のやり場に困って身もだえの果、とうとうやけくそな悪戯心を起し背中いっぱいに刺青をした。直径五寸ほどの真紅の薔薇の花を、鯖に似た細長い五匹の魚が尖ったくちばしで四方からつついている模様であった。背中から胸にかけて青い小波がいちめんにうごいていた。この刺青のために次郎兵衛はいよいよ東海道にかくれなき男となり、火消したちは勿論、宿場のならずものにさえうやまわれ、もうはや喧嘩の望みは絶えてしまった。次郎兵衛は、これはやりきれないと思った。

けれども機会は思いがけなくやって来た。そのころ三島の宿に、鹿間屋と肩を並べてともにともに酒つくりを競っていた陣州屋丈六という金持ちがいた。