후리가나로 읽는 일본 고전
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ひとつぼかん
一坪館
海野 十三
海野 十三의 一坪館(ひとつぼかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 27,902자 · 56화면
あの塔は何だね」
「さあ、何だかね。今どき、ごうせいなことをやったもんだ。ちょっとそばへいってみようよ」
みんな、この塔の下にあつまって来た。
そのとき彼らは見たのである。その一階の店前に、いろとりどりの美しい草花が鉢にもられていっぱいに並んでいるのを。
「あ、花屋だ」
「やあ、きれいだなあ。花ってものは、こんなに美しかったかしらん」
「うれしいね。焼夷弾におわれて、こんな美しい草花のあることなんかすっかり忘れていたよ。一鉢買っていこう。うちの女房や子供に見せてよろこばしてやるんだ」
塔見物にそばへよって来た人々は、こんどは草花の美しさにとりこになって、争うようにして源一の店から花の鉢を買っていく。
源一は、あせだくで、うれしい悲鳴をあげていた。
この新しい銀座名物の建物は「一坪館」と名づけられた。
たった一坪の土地が、こんなに能率よく利用せられたことは、今までにはほとんどないことだろう。
店の品物があまり売れすぎるので、午後一時頃には品物が店になくなりかけた。困ってしまった源一は、誰かを雇って花の仕入をしようかと考えた。しかしそのとき思い出したのは、いつも源一に元気をつけてくれた犬山画伯のことだった。