후리가나로 읽는 일본 고전
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いっすんぼうし
一寸法師
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 一寸法師(いっすんぼうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 96,475자 · 194화면
紋三は何か話しかけられるのではないかと、思わず身を堅くしたが、幸い彼の腰かけていた場所は大きな木の幹のかげになっていたために、相手はそこに人間のいることさえ気づかぬらしく、彼の前を素通りして、一方の降り口の方へ歩いてゆくのだった。
だが、そうして彼の前を二三歩通り過ぎた時、一寸法師の懐中から、何か黒い物が転がり落ちた。繻子の風呂敷様のもので包んだ、一尺ばかりの細長い品物だったが、風呂敷の一方がほぐれて少しばかり中味がのぞいていた。それは明かに、青白い人間の手首であった。きゃしゃな五本の指が断末魔の表情で空をつかんでいた。
不具者は、たれも見る者がないと思ったのか、別段あわてもしないで、包物を拾いあげ、懐中にねじ込むと、急ぎ足に立去った。
紋三は一瞬間ぼんやりしていた。一寸法師が人間の腕を持っているのは、極く普通のことの様な気がした。「馬鹿な奴だな、大事そうに死人の腕なんか、ふところにいれてやあがる」何だか滑稽な気がした。
だが次の瞬間には、彼は非常に興奮していた。奇怪な不具者と人間の腕という取合せが、ある血みどろの光景を聯想させた。彼はやにわに立上って、一寸法師の跡を追った。