후리가나로 읽는 일본 고전
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ひとあしおさきに
一足お先に
夢野 久作
夢野 久作의 一足お先に(ひとあしおさきに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 40,200자 · 79화면
あれは一体どなた様が御入院遊ばしたのですか」
「あれはね……」
と看護婦は、急にニヤニヤ笑い出しながら引返して来た。真赤な唇をユの字型に歪めて私の寝台の端に腰をかけた。
「あれはね……青木さんがビックリする人よ」
「ヘエ――ッ。あっしの昔なじみか何かで……」
「プッ。馬鹿ねアンタは……乗り出して来たって駄目よ。そんな安っぽい人じゃないのよ」
「オヤオヤ……ガッカリ……」
「それあトテモ素敵な別嬪さんですよ。ホホホホホ……。青木さん……見たいでしょう」
「聞いただけでもゾ――ッとするね。どっかの筥入娘か何か……」
「イイエ。どうしてどうして。そんなありふれた御連中じゃないの」
「……そ……それじゃどこかの病院の看護婦さんか何か……」
「……プーッ……馬鹿にしちゃ嫌よ。勿体なくも歌原男爵の未亡人様よ」
「ゲ――ッ……あの千万長者の……」
「ホラ御覧なさい。ビックリするでしょう。ホッホッホ。あの人が昨夜入院した時の騒ぎったらなかってよ。何しろ歌原商事会社の社長さんで、不景気知らずの千万長者で、女盛りの未亡人で、新聞でも大評判の吸血鬼と来ているんですからね」
「ウ――ン。それが又何だってコンナ処へ……」