후리가나로 읽는 일본 고전
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アリゾナのめとら
世界怪奇実話II
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話II(アリゾナのめとら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 45,877자 · 91화면
一説には、このダアバンからケエプ・タウン迄の航海の間に、クラン・マッキンタイア号は未だ何の船も経験しなかった程の大暴風雨に逢ったとも言うし、また別の説には、暴風雨に遭遇したことは事実だけれど、この季節の此の辺の海ではよくある程度のもので、決して非道い荒れではなかったともある。それから、第三説には、暴風雨どころか、冬の南海には珍らしいほどの凪ぎで、風一つない穏やかな日和が続き、クラン・マッキンタイア号は静か過ぎる位いしずかな航海を持ってケエプ・タウンへ入港したのだとも言う。三つの記録物に夫れぞれ主張が別れていて、今となっては確かめようもないが、いま仮りに第一の説に従って話しを進めて行くと、ワラタ号に追い抜かれた二十七日の夜晩くからかけて、翌二十八日一ぱい、その、航海の歴史にないほどの猛烈な暴風雨に出っくわしたクラン・マッキンタイア号は、約二昼夜揉みに揉まれた末、予定が遅れて、やっとのことで飜弄されるように目的地のケエプ・タウン港へ送り込まれた。入港と同時に、規則に依り、途中、後から来たワラタ号に追い抜かれて信号を交し、同船――ワラタ号も、此のケエプ・タウン港に向っていることを聞き知ったが――と、クラン・マッキンタイア号から早速ケエプ・タウン海事局へ届け出る。