일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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アリゾナのめとら

世界怪奇実話II

牧 逸馬

牧 逸馬의 世界怪奇実話II(アリゾナのめとら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 45,877자 · 91화면

아오조라 문고

そういうこともあり得なくはないけれども、これは矢張り他の船の灯で、そして空高く燃えていた火というのは、一等運転士の言う通り、ヘルメズ岬の野火だったのだろう。海の、殊に、南の夜の海の空気は、様ざまの魔術を起して、経験ある船乗りの眼をさえ、狐につままれたように迷わすことがある。ブルウス船長の眼は、其の時、この、南海の闇夜のマジックにかかって何うかしていたに相違ない。

ゲルフ号―― The Guelph ――という船も、最後にワラタ号を見たと言う。このゲルフ号はユニオン・キャッスルの近海廻りで、二十七日午後九時半――ハアロウ号のブルウス船長が船影らしいものを認めてから三時間余の後――イースト・ランドンに近いフッド岬を去る八哩手前の海上で、約五哩隔たったところに大きな客船の灯を見た。で、二隻の船は、例に依ってモウルス信号灯を掲げて会話を始めようとしたのだがゲルフ号の船橋で信号をしている三等運転士ブランチャアドは、何うしても相手の信号を読み取り得なかった。向うのモウルス・ランプの灯が非常に薄いのである。で、ブランチャアドはこの事を航海日誌にも記さなかったのだが、ナタアル港へ着いてからワラタ号事件のことをきき、思い出してこの事実を報告したのだけれど、これも何うやら、他の船だったらしいと言われている。