후리가나로 읽는 일본 고전
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せけんし
世間師
小栗 風葉
小栗 風葉의 世間師(せけんし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,390자 · 36화면
じゃ、本当に立つとすると、今日何時だね。」
「これからすぐだ。」と銭占屋は渋い顔をして、
「さ、お前にも五十銭遺いてくよ。もっとじつは遣りてえんだが、今言うとおり商売がねえんだから、これで勘弁してくんな。」
私も傍で聞いていて諢うのだと思った。女房も始めは笑談にしていたが、銭占屋はどこまでも本気であった。
「お前さん、それじゃ私を一時の慰物にしといて、棄てるんだね。」と女房はついに泣声を立てて詰寄せた。
「慰物にしたんかしねえんか、そんなことあ考えてもみねえから自分でも分らねえ、どうともお前の方で好なように取りねえ、昨日は昨日、今日は今日よ。お前が何と言ったところで、俺てえものがここに根を据えていられるもんでもねえし、思いたったんだから、今日は何でも海を越さねえじゃならねえ。」
「私ゃどこまでもついて行く。」
「笑談言っちゃいけねえ。俺あ旅から旅と果なしに渡り歩く体だ、お前なんかにわられてたまるものか。いいじゃねえか、お前も女と生れた仕合せにゃ、誰でもまた食わしてくれらあ。それも気がなきゃ、元の万年屋がとこへ還るのさ。」
「ばかにおしでない! 今さらどの面下げて亭主のとこへ行かれるかよ。