일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いぎょ

中谷宇吉郎集 第七巻

中谷 宇吉郎

中谷 宇吉郎의 中谷宇吉郎集 第七巻(いぎょ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 54,841자 · 111화면

아오조라 문고

鳥井さんのことなど

サントリーの鳥井信治郎さんとは、もう三十年越しのお近付きを願っている。この鳥井さんと私との話には、少し美談めいたところがあるので、今まであまり書いたことがなかった。美談というものは、公表すべきものではないそうである。しかし三十年といえば、たいへんな年月であるから、もう今では、遠い過去の話として、書いてもよいであろう。

ことの起りは、私が四高の三年生になった時の話である。校長は溝淵進馬先生で、当時天下の名校長とうたわれていた人である。土佐の出身で、浜口雄幸の親友の一人であった。浜口さんといっても今では知らない人もあろうが、当時ライオン宰相とあだ名されたくらいの剛直清廉な大政治家である。総理大臣の現職で刺客に襲われ、それがもとになって、間もなく亡くなられた。

溝淵さんも、浜口さんそのままのような人で、剛直で誠実な教育者として知られていた。生徒たちには、まことに恐ろしい先生であったが、皆敬慕はしていた。私は弓術部の主将をしていたが、対校試合の華かだった時代だったのでその用事もあって、時々溝淵先生のところへ顔を出していた。それで少しは個人的な話をする機会もあった。