후리가나로 읽는 일본 고전
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らんせい
乱世
菊池 寛
菊池 寛의 乱世(らんせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,477자 · 7화면
一
戊辰正月、鳥羽伏見の戦で、幕軍が敗れたという知らせが、初めて桑名藩に達したのは、今日限りで松飾りが取れようという、七日の午後であった。
同心の宇多熊太郎という男が、戦場から道を迷って、笠置を越え、伊賀街道を故郷へと馳せ帰って来たのである。
一藩は、愕然とした。愕然としながらも、みんな爪先立てて後の知らせを待っていた。
公用方の築麻市左衛門が帰って来たのは、十日の午前であった。彼は、本国への使者として浪花表で本隊と離れ、大和伊賀をさ迷った末、故郷へ辿りついたのである。従って、彼は敗戦についてもっと詳しい知らせを持っていた。慶喜公が、藩主越中守、会津侯、その他わずか数名の近侍のものと、夜中潜かに軍艦に投じて、逃るるように江戸に下ったこと、幕軍をはじめ、会桑二藩の所隊は、算を乱して紀州路に落ちて行ったこと、朝廷では討幕の軍を早くも発向せしめようとしていることなどが、彼によって伝えられた。
一藩は、色を失った。薩長の大軍が、錦の御旗を押し立てて今にも東海道を下って来るといったような風聞が、ひっきりなしに人心を動かした。
桑名は、東海道の要衝である。