후리가나로 읽는 일본 고전
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ちちをさす
乳を刺す
邦枝 完二
邦枝 完二의 乳を刺す(ちちをさす)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,474자 · 35화면
「北町の親分、お察し下さいまし。半年振りで帰って来たものを一晩も、ゆっくり寝ますことが出来なかったなんて、何という因果でございましょう」
「こんなことでしたら、帰って来てくれない方が、どんなによろしゅうござんしたろう」
源兵衛がおろおろ声になれば、お牧も一言云ったきり、その場に泣き伏していた。
「どうぞ親分。早く殺した奴を、捕えておくんなさいまし。せめて娘を、成仏させてやりとうございまする」
「心配しなさんな。お由利さんとア小娘の時から知り合ってるおいらだ。青山小町と迄うたわれた娘を、こんな惨い目に遇わしやがった奴を、おめおめ生かしておくもんじゃねえ。それに今日は、おいらの兄貴分の、黒門町の伝七がうちへ来合わせていたのを幸い、一緒に来てもらったんだからなア」
「えッ。ではこちら様が、下谷の伝七親分さんで?……」
夫婦は驚きながら、幾度も頭を下げた。
「お忙しいところを、申し訳ございません。何分よろしく、お願い申しまする」
「いや、お役に立つかは判らねえが、こうして来るのも、やっぱり緑があるんだろうから、出来るだけは、働いてみることにしましょうよ」
伝七は四分一の煙管をつかんだまま、柔しくうなずいた。