후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたつのにわ
二つの庭
宮本 百合子
宮本 百合子의 二つの庭(ふたつのにわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,492자 · 389화면
それなら彼らはどうしたらよいのだろう。真面目に働きなさい、というだけが今日の社会から生み出された彼らのような心理にたいする人間らしい解答の全部だとは、伸子に直感されないのであった。
伸子は、けさ佐々へかけた電話のことや、前崎の家をはさんで多計代と自分との間にある感情のへだたりなどについて思いあわせた。社会にある貧富の差についても、伸子は多計代のようにそれを当然なことと思えなかった。それかといって、今帰って行ったアナーキストといわれる人たちのように、ただ一つのものでも、あるところから無いところへ移し、掠奪したところで、すぐそのあとから無限に貧富の差を生み出してゆく今の社会の仕組みそのものがよくなろうとは思えない。伸子は、どっちにも荷担出来ない自分の心を感じた。どっちにも荷担できない心は、これらの二つの態度よりも何かもうすこし、しゃんとして、見とおしのある方法があるのではなかろうかと思う心持に通じた。こういう心もちの自分のようなもののところへまでリャクが来たということは、伸子に、つじつまのあわない、漠然とした苦しさと馬鹿らしさを感じさせるのであった。