후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたつのじょぶん
二つの
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 二つの(ふたつのじょぶん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,903자 · 236화면
それで父親が迎へに来て奥さんは独り土佐へかへり種崎といふ海岸へ転地して療養する事になりました。」
「寺田は淋しくてたまらぬものですから天気が悪いと言つてはやつて来る。風が吹くと言つてはやつて来る。こんな日に何故やつて来るのだときくと、来たくなつたからやつて来たといふのです。」
「今でも思ひ出します。青木堂にゐて、暮れて行く雨の街路を眺め乍ら三人がゐると、何も憂ひを持たぬ竹崎とわたしでさへも何かしんみりした心持になつて行くのでした。まして病んでゐる最愛の妻を遠くへ一人でやつて、家族ともはなれて暮してゐる人のことを思ふ心はどんなだつたでせうか。寺田は奥さんに孤独の生活をさせて置くことはたへられない。傍で慰めてやり度い。心中でもしてしまひ度い位に思つてゐるのに離れて暮さなければならなかつたのです。」
間崎氏は、その頃の先生の姿を、「雨や雪の降る天気の悪い日にぐちよぐちよにぬれて現れる寺田の姿を今でも時々思ひ出します」といわれる。今でもというのは、先生の歿後、即ち『団栗』の時代から三十五年後のことである。
この「ぐちよぐちよにぬれて」友人の下宿へ現われるような生活は、夏休みになって、やっと終りをつげた。