후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたりいるとき
二人いるとき
宮本 百合子
宮本 百合子의 二人いるとき(ふたりいるとき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,672자 · 18화면
「じゃ私さっさと消えるわよ、さよなら」
ヴェランダの降口まで足早に去って、桃子はそこからもう一度こっちへ顔をふり向け、腹立ちより寥しい気分で遠ざかってゆくその姿を見送っていた多喜子に向って、手をふった。
シモーヌ・シモンがディアンヌという裏町の娘に扮し、ジェームス・スチュアートが道路掃除夫のチーコになっている「第七天国」という映画も、バーバラ・スタンウィックの出演しているもう一つのも、どっちも背景に欧州大戦時代をとりいれた作品であった。多喜子は並んでいる参吉に、
「何だか古くさいわね」と囁いた。
「うん」
場内が明るくなって、間奏楽の響いているとき参吉は、
「変な工合に現代の空気を反映してるみたいな作品だな」
と云った。
丁度燈火管制の晩であった。二人は市電の或る終点で降りて、一斉に街燈が消され、月光に家並を照らし出されている通りを家まで歩いた。
ふだん街の面をぎらつかせているネオンライトや装飾燈が無く、中天から月の明りを受けて水の底に沈んだような街筋を行くと、思いもかけない家と家との庇合いから黒く物干が聳えて見えたり、いつもとは違う生活の印象的な風景である。