후리가나로 읽는 일본 고전
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
壺井 栄의 二十四の瞳(にじゅうしのひとみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 113,429자 · 227화면
「わあ、小石先生きたぞう」
急に足ばやになるのはたいてい生徒のほうだが、たまには先生のほうでも、入り海ぞいの道で行く手に生徒の姿を見つけ、あわててペタルに力を入れることもある。そんなとき、生徒のほうの、よろこぶまいことか。顔をまっかにして走る先生にむかって、はやしたてた。
「やあい、先生のくせに、おくれたぞォ」
「月給、ひくぞォ」
そして、わざと自転車の前に法度する子どもさえあった。そんなことがたびかさなると、その日家へ帰ったときの先生は、お母さんにこぼした。
「子どものくせに、月給ひくぞォだって。勘定だかいのよ。いやんなる」
お母さんは笑いながら、
「そんなこと、おまえ、気にする馬鹿があるかいな。でもまあ、一年のしんぼうじゃ。しんぼう、しんぼう」
だが、そういってなぐさめられるほど、苦痛は感じていなかった。なれてくると、朝はやく自転車をとばす八キロの道のりはあんがいたのしく、岬を横ぎるころにはスピードが出てきて、いつのまにか競争をしていた。それがまた生徒の心へひびかぬはずがなく、負けずに足が早くなった。シーソーゲームのように押しつ押されつ、一学期も終ったある日、用事で本校へ出むいていった男先生はみょうなことをきいてかえった。