후리가나로 읽는 일본 고전
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にかいから
二階から
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 二階から(にかいから)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,761자 · 30화면
彼女が陰った顔をしているのも無理はなかった。そんなこととは知らない私は、随分大きな声で彼女を呼んだ。遠慮なしに用をいい付けた。私は思い遣りのない主人であった。
それでも彼女は幸であった。彼女が奉公替をしたということを故郷へ知らせて遣った頃から、両親の心も和らいだ。子まで生したものを今更どうすることも能まいという兄たちの仲裁説も出た。結局彼女を呼び戻して、男に添わして遣ろうということになった。そう決ったらば旧の盂蘭盆前に嫁入させるが土地の習慣だとかいうので、二番目の兄が俄に上京した。おたけは兄に連れられて帰ることになったのである。
勿論、暇をくれるという話さえ決れば、代りの奉公人の来るまでは勤めてもいいとのことであったが、私たちはいつまでも彼女を引止めておくに忍びなかった。嫁入仕度の都合などもあろうから直に引取っても差支ないと答えた。彼女は明る日の午後に去った。
去る時に彼女は二階へ上って来て、わたしの椅子の下に手を突いて、叮寧に暇乞いの挨拶をした。彼女は白粉を着けて、何だか派手な帯を締めていた。
「私の方ではもっと奉公していてもらいたいと思うけれども、国へ帰った方がお前のためには都合がいいようだから――。