후리가나로 읽는 일본 고전
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ごかいのまど
五階の窓
甲賀 三郎
甲賀 三郎의 五階の窓(ごかいのまど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,373자 · 25화면
艶子はびっくりした。両手で顔をおおってつっぷした。それは永い間のように思えたが、一分とはたたなかったのだろう、肩に優しい圧迫を感じて艶子さんと呼ぶ声がする。はっと顔を上げると、思いがけなく野田が真っ青な顔をして立っていた。
「早くお逃げなさい、早く。人が来るといけないから」
彼はぶるぶる震えていた。彼の足下には真っ黒く社長の身体が横たわっていた。艶子は夢中で部屋を飛び出した。
それからどうなったのか彼女は知らない。ほど経て社長は五階の社長室の真下の街路上に死体となって発見された。艶子は警視庁に喚ばれて訊問された。艶子がおどおどして社長室での出来事を陳述すると、係官はそれで満足してそれ以上追及しなかった。四階の一室では僅々数分間しか費やさなかったとみえて、艶子が家に帰り着いた時刻はふだんとほとんど違わなかったので、少しも係官の嫌疑を惹き起こさなかったのだった。
艶子は家に帰ってほっと安心の息をついたが、間もなく北川が拘引された。それから野田が拘引された。新聞記者はうるさく訪問してくる。警察から外出を止められる。大きな秘密を抱いている艶子には、これらのことはあまりに重荷だった。