후리가나로 읽는 일본 고전
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じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
小栗 虫太郎의 人外魔境(じんがいまきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 101,713자 · 205화면
それによって、ドドが原人か人獣児であるか、その点がはっきりと分るはずだった。
もちろん、これはアッコルティ先生の指図で、難しく言えば「皮膚色素の移行」の研究である。たとえば、果実を主食とする黒人にたいし、その量を減らすと皮膚の色が淡くなる。また淡黒色のホッテントットに常食の乳を減らすと、その色がしだいに濃くなってくる。ことに、その変化がはやいのが類人猿で、つまり、ドドがたべる生果の量を減らして、その効果をいち早くみようというのだった。
マヌエラは、餌料のことを聞くと、かるく口を尖らせて、
「いけませんわ。ドドは人間ですわ。科学ってなんて残酷なんでしょう。やれ、ドドに蛋白を与えろ、もし黒猩々の血があればてきめんに衰弱するとか、食べものを減らして皮膚の色をみろとか……、そんなこと、それは動物にすることだと思いますわ。ドドはあくまで人間で、あたくしの友だちです」
ふかい、同情の念とかたい信念とで、マヌエラがきっぱりと言い切った。彼女の、骨にまで浸みたカトリックの教育は、よくこうした場合、一歩も退かせないのだ。座間は浄らかな百合の花をみるように、しばしマヌエラの顔を恍惚とながめていた。