후리가나로 읽는 일본 고전
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しぐれがさ
人情武士道
山本 周五郎
山本 周五郎의 人情武士道(しぐれがさ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,700자 · 51화면
――宗七に暇をやってくれ。
というのである。訳を訊くと、――宗七は誰も知らないうちに、自分流儀の木彫を始めていた。他の者の寝た間遊ぶ間を偸んで、こつこつとやっていたのが、本来の才能に恵まれていたのであろう、めきめき腕が上って、殊に「鯉」を彫ると、古今無類の物が出来るようになった。そこで、ようやく心を決め、自分は木彫に本腰を入れてやろうと、富田屋を訪ねて親方への口利きを頼んだというのである。
一人娘の婿とまで考えていたのだが、藤吉は事情を聞いて快く承知した。そして、川口町へ別に家を持たせて専念木彫をやらせることにしたのである。……ところが、富田屋の云う通り、三年目にはもう「鯉の宗七」と云って、一尾彫れば十両という、飛抜けた高値をよぶ立派な木彫家になったのであった。
――富田屋はおめえにとっても縁のねえ家じゃあねえ。
と云ったのは、右のような事情があったからである。
「どうしたんだ、否なのか、応なのか」
「親方、まことに申し訳ありませんが」
宗七はそこへ手をついて云った。「どうかお店へは、親方からお断り申して下さいまし。私はどうしても彫りたくないのです」