일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じんせいみっつのたのしみ

人生三つの愉しみ

坂口 安吾

坂口 安吾의 人生三つの愉しみ(じんせいみっつのたのしみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,953자 · 16화면

아오조라 문고

その食べ物や行事が神様のために捧げられるというのは、それが彼らの最大の愉しみであったからに相違ない。男女の道、酒、沐浴、この三ツは人間の最も古くからの愉しみだったに相違ない。

だが、色情も酒も現代に於ては愉しみであると共に、むしろより多いほど悔恨につきまとわれているものである。古代に於てはそうではなく、人間はもっと大らかで、神経衰弱的なところがなかったのであろうか。否、否。そうではなかったであろう。人間の神経は酒が生れた時にはもう脆かったろうと私は思うのである。

現在日本の湯治場のちょッとぬるい湯の温泉は、たいがい胃腸病と神経病にきく、というような極く有りふれた効能が書いてある。温泉が精神病にきくということは外国でも昔から言い伝えのあったものであるが、ぬるい湯にジッとつかっていれば精神が鎮静する。誰にでも目に見えて分ることだから、そういう効能がどこの国でも昔から言われていたのは当然であろう。

私はぬる湯が好きだから、ぬるい湯の温泉を好む。昔は旅費らしいものも持たなかったから、近在の百姓だけが湯治にくるような都会人の知らない温泉を選んで行くのであるが、するとそこが頭の病気にきく温泉で、頭の怪しい人物をかこんでその一家が各室を占めている。