후리가나로 읽는 일본 고전
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にんげんしっかく
人間失格
太宰 治의 人間失格(にんげんしっかく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 73,014자 · 141화면
「そこが、やはり人情というものだ」
彼は次第に、大きく構えて来ました。
「はじめ、女と関係を結んだのは、どこだ」
ほとんど裁判官の如く、もったいぶって尋ねるのでした。彼は、自分を子供とあなどり、秋の夜のつれづれに、あたかも彼自身が取調べの主任でもあるかのように装い、自分から猥談めいた述懐を引き出そうという魂胆のようでした。自分は素早くそれを察し、噴き出したいのを怺えるのに骨を折りました。そんなお巡りの「非公式な訊問」には、いっさい答を拒否してもかまわないのだという事は、自分も知っていましたが、しかし、秋の夜ながに興を添えるため、自分は、あくまでも神妙に、そのお巡りこそ取調べの主任であって、刑罰の軽重の決定もそのお巡りの思召し一つに在るのだ、という事を固く信じて疑わないような所謂誠意をおもてにあらわし、彼の助平の好奇心を、やや満足させる程度のいい加減な「陳述」をするのでした。
「うん、それでだいたいわかった。何でも正直に答えると、わしらのほうでも、そこは手心を加える」
「ありがとうございます。よろしくお願いいたします」
ほとんど入神の演技でした。そうして、自分のためには、何も、一つも、とくにならない力演なのです。