후리가나로 읽는 일본 고전
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あだうちきんしれい
仇討禁止令
菊池 寛
菊池 寛의 仇討禁止令(あだうちきんしれい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,238자 · 35화면
「そうなるかもしれませぬ」と、眩くようにいった。
五
お八重と万之助が、新一郎の家に来たのは、それから四、五日後であった。
お八重は、新一郎の妻ではなかったが、自然一家の主婦のようになった。
新一郎の身の回りの世話もしたし、寝床の上げ下ろしもした。
新一郎も、お八重を妻のように尊敬もし、愛しもした。駿河町の三井呉服店で、衣装も一式調えてやったし、日本橋小伝馬町の金稜堂で、櫛、笄、帯止めなどの高価なものも買ってきた。
が、新一郎の居間で、二人きりになっても、新一郎は指一つ触れようとはしなかった。
お八重が来てから、二月ばかり経った頃だった。その日、宴会があって、新一郎は、十一時近く微酔を帯びて帰って来た。お八重は、新一郎をまめまめしく介抱し、寝間着に着かえさせて、床に就かせた。
が、新一郎が床に就いた後も、お八重は、いつになく部屋から出て行こうとはしなかった。
蒲団の裾のところに、いつまでも座っていた。
新一郎は、それが気になったので、
「お八重殿、お引き取りになりませぬか」と、言葉をかけた。
とお八重は、それがきっかけになったように、しくしくと泣き始めた。