후리가나로 읽는 일본 고전
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こんにちのぶんがくとぶんがくしょう
今日の文学と文学賞
宮本 百合子
宮本 百合子의 今日の文学と文学賞(こんにちのぶんがくとぶんがくしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,254자 · 9화면
日露戦争からヨーロッパ大戦までの間に、近代社会としての日本の社会機構が急速な膨脹をとげたように、その発展の雰囲気は、文学にも及ぼして、有産知識人の文学的活動は華々しく行われたのであった。その当時、果して文学賞などというものが存在したであろうか。私の見聞の範囲では、そういうものはなかった、しかし、賞を受けるにふさわしい作品、又はその作品の生れる過程における作者の態度というものは、勿論当時にも在った。例えば島崎藤村の「破戒」という作品。あの作品が書かれたのは年表によって見ると日露戦争の時分であった。その頃は今日に比べると戦争と文学との関係が、一般に非常に素朴に考えられていた為に、戦争に熱した人々の心に小説の永続的な価値は考えられず、「破戒」を出版しようという書店が一つもなかった。藤村は一家離散を敢てして、その作品を自費出版した。ここには、作家藤村の独特な生活力の粘りつよさが現れているばかりでなく、今日の私たちの胸をも引き緊める作家としての気魄が感じられる。だが、当時、何かの賞が、藤村のその精神と作品とに対して与えられたということは、どの文学史にも記されていないのである。