후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
いせのまき
伊勢之巻
泉 鏡花
泉 鏡花의 伊勢之巻(いせのまき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,617자 · 35화면
十
あたかも人のない道具市。
しかもその火鉢といわず、臼といわず、枕といわず、行燈といわず、一斉に絶えず微に揺いで、国が洪水に滅ぶる時、呼吸のあるは悉く死して、かかる者のみ漾う風情、ただソヨとの風もないのである。
十
その中に最も人間に近く、頼母しく、且つ奇異に感じられたのは、唐櫃の上に、一個八角時計の、仰向けに乗っていた事であった。立花は夢心地にも、何等か意味ありげに見て取ったので、つかつかと靴を近けて差覗いたが、ものの影を見るごとき、四辺は、針の長短と位地を分ち得るまでではないのに、判然と時間が分った。しかも九時半の処を指して、時計は死んでいるのであるが、鮮明にその数字さえ算えられたのは、一点、蛍火の薄く、そして瞬をせぬのがあって、胸のあたりから、斜に影を宿したためで。
手を当てると冷かった、光が隠れて、掌に包まれたのは襟飾の小さな宝石、時に別に手首を伝い、雪のカウスに、ちらちらと樹の間から射す月の影、露の溢れたかと輝いたのは、蓋し手釦の玉である。不思議と左を見詰めると、この飾もまた、光を放って、腕を開くと胸がまた晃きはじめた。
この光、ただに身に添うばかりでなく、土に砕け、宙に飛んで、翠の蝶の舞うばかり、目に遮るものは、臼も、桶も、皆これ青貝摺の器に斉い。