후리가나로 읽는 일본 고전
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よれいはつたび
余齢初旅
上村 松園
上村 松園의 余齢初旅(よれいはつたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,003자 · 32화면
海を渡りて
年々、ずいぶんあわただしい生活がつづいている。こんな生活をいつまでもつづけていてはならないとおもう。
年中家にいて、電話がかかって来る。人がたえず訪ねてくる。ひっきりなしである、とてもめまぐるしい。その騒然雑然たるさまはとても世間の人たちには想像がつくまいとおもう。
世間の人々は、私の生活がこんなにわずらわしいとは思っていないにちがいない。もっとおちつき払った静かな深い水底のようにすみ切った生活とでも思っているにちがいない。しかし実際はそれとおよそかけはなれた生活である。
私は何とかしなければならないとかねがね考えていた。それはむろん健康に障るばかりではなしに心にゆとりがなくなるからである。そこでさる人のすすめに従って田舎の方へ家をつくったのであった。ここには松篁が行っている。松篁もそのことを考えたからであった。私も隠れ家のつもりでそこへ行っている。だけども仕事の手順の上から、ついそこへ行っている間がなかったりして、いかにもいそがしいこの人生の生活の桎梏から解放されて、瞑想にふけりたい、そうした念願はなおいまだ達せられないですぎて来たのであった。