후리가나로 읽는 일본 고전
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ちゅうとう
偸盗
芥川 竜之介의 偸盗(ちゅうとう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 48,934자 · 97화면
人を殺すのも、盗みをするのも、みんなあの女ゆえである。――現に牢を破ったのさえ、次郎を助けようと思うほかに、一人の弟を見殺しにすると、沙金にわらわれるのを、おそれたからであった。――そう思うと、なおさらおれは、何に換えても、あの女を失いたくない。
その沙金を、おれは今、肉身の弟に奪われようとしている。おれが命を賭けて助けてやった、あの次郎に奪われようとしている。奪われようとしているのか、あるいは、もう奪われているのか、それさえも、はっきりはわからない。沙金の心を疑わなかったおれは、あの女がほかの男をひっぱりこむのも、よくない仕事の方便として、許していた。それから、養父との関係も、あのおじじが親の威光で、何も知らないうちに、誘惑したと思えば、目をつぶって、すごせない事はない。が、次郎との仲は、別である。
おれと弟とは、気だてが変わっているようで、実は見かけほど、変わっていない。もっとも顔かたちは、七八年前の痘瘡が、おれには重く、弟には軽かったので、次郎は、生まれついた眉目をそのままに、うつくしい男になったが、おれはそのために片目つぶれた、生まれもつかない不具になった。