일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

倉田 百三의 光り合ういのち(ひかりあういのち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,439자 · 263화면

아오조라 문고

「くひの市に行くのだよ」

と祖母は言った。それがへんに淋しかったのを覚えている。

私の町は備後の北、出雲路に近く、冬は雪が積もり、春先きまで炬燵があった。

「深く掘って炭をついでおくれ」

祖母はよく女中に言っていた。老いた身は夜明けが寒かったのだ。

「もう雀がチュンチュン鳴き出した」

目が早くさめて眠れなかったのだろう。

或る日何心なく私が奥の間に行くと、祖母は箪笥にすがって泣いていた。

「お祖母さん、どうしたの?」

私も泣き顔になると

「尾道の吉助さんが死んだ。遠いからもう行けない」

と言って、又泣いた。

弟の葬式に、汽車のない十八里を、年老っては行けないのであった。

この祖母が或る時、私の同級の友だちの世良半次郎という子に私の着ふるしの綿入のちゃんちゃんをやった。私は恥ずかしく、悲しく見ていられなかった。着ふるしでは失礼という心、友だちの恥ずかしさを思う心、しかし祖母の慈愛をよろこびつつ、しかし気のひける心、――こうしたデリケートな心情がちゃんと七つ八つの自分にあった。そこで私は思うのだ。こうした心は教えられて生じるのではない。アプリオリに人性に具っているのだ。