후리가나로 읽는 일본 고전
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やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
国枝 史郎의 八ヶ嶽の魔神(やつがたけのまじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,664자 · 323화면
一にも突き二にも突き、これが剣道の極意である。しかし極意であるだけに誰も学んで珍らしくない……さてそれでは突き以外に必勝の術はあるまいか」
来る夜も来る夜も葉之助はこの点ばかりを考えた。しかし容易には考え付かない。
「突きを止めれば斬る一方だが、さてどこが一番斬り易いかな?」
こう押し詰めて来て葉之助は、「肩だ!」と叫ばざるを得なかった。
「肩ほど斬りよいものはない。相手の右の肩先から左の肋へ斜に斬る。すなわち綾袈裟掛けだ! 右へ逸れても腕を斬る。左へ逸れれば頸を斬る、どっちにしても急所の痛手だ。うんこれがいい」
と思い付いてからは、彼は何んの躊躇もせず袈裟掛けばかりを研究した。腕は既に出来ている、加うるに珍らしい天才である、それに一念が籠もっているのでその上達の速かさ、半年余り経った頃にはかなり太い生の立ち木を股から斜めに幹をかけてサックリ木刀で割ることが出来た。
「宮本武蔵の十字の構えを、有馬喜兵衛は打ち破ろうと、木の股ばかりを裂いたというが、よも木の幹は割れなかったであろう――いかに松崎が偉いと云っても武蔵に比べては劣るであろう。もう一年、もう二年、練磨に練磨を積んだ上、松崎に試合を申し込み、清左衛門めを打ち据えてくれよう」