일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おおやけのこととわたくしのこと

公のことと私のこと

宮本 百合子

宮本 百合子의 公のことと私のこと(おおやけのこととわたくしのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,846자 · 6화면

아오조라 문고

これは、日本独特の習慣であると思います。いい食事をするのも、乏しい食事をするのも、つまりはその一家の金のあるなし、腕のあるなしにだけかかっていることとされていました。そのために、どういう方法にしろ金のありあまっている人々は、健康に害があるほど馬鹿馬鹿しい贅沢な食事をし、金のない者は、人間として生きて働いてゆくだけの体力も保てないほど貧しい食物で、しのいでゆかなければなりませんでした。そして、この、どちらにしても不合理な二つの現象は、めいめいの都合による、私ごとと思われて来たのでした。

ところが、戦争の結果、日本の大多数の人々は食糧の欠乏にみまわれることになりました。今日、あらわな慢性の飢餓の状態に立ち到るまでには、いくつかの段階があって、そのたびにいろいろな警告が発せられました。配給を公平にせよ、横流しをするな、闇をとりしまれ、公徳心を発揮せよ、と云われたのですが、そのききめは、どの位のものでしたろう。

これまで、日本のすべての人は、食べるということは、自分の力で、云わばめいめいの分相当に解決してゆくべき「わたくしのこと」として教えこまれ、習慣づけられて来ました。