후리가나로 읽는 일본 고전
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こおるアラベスク
凍るアラベスク
妹尾 アキ夫
妹尾 アキ夫의 凍るアラベスク(こおるアラベスク)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,278자 · 20화면
を果したものの微かな満足を感じながら昇降機の方へ行った。
そして下りの昇降機を待つ間、そこにあった大きな姿見の前に立って、暖かそうな駱駝色のコートと、同じ色の緑色の頸巻にくるまった自分の姿を映して、光線のぐあいか髪の恰好やからだったが、いつもより美しく見えるのに軽い誇りを感じた。
が、その時、彼女は同じ鏡に先刻橋のそばで会った男が映っているのを見てぎょッとした。而も男はやや離れた処に立って彼女の後姿を見ているらしく、明るい電燈を受けた顔が凄いほど白かつた。
彼女は振向きもしないで、鏡のそばを離れると、急いで一群の人とともに昇降機に乗って下へ降りた。
街へ出るとすっかり日が暮れて、時々吹く風がぞッとするほど身にしみた。
彼女は風呂敷包を小脇に抱えて、さっさと歩きながら鏡に映った男のことを、思うともなく思い出した。途中で出会ったのにまた引返して自分と同じ店に入ったのだから、あるいは自分の跡をつけて来たのかも知れぬ。もし左様だとすれば何の為であろう。
明るい電燈の点った飾窓を見るような風をして、彼女はふと後ろを振向いてみた。
すると彼女の想像通り、五六間離れた処を歩くその男の姿が見えたので、はッと胸轟かせながら、いそいで向き直って今までより歩度を速めて歩きだした。