후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅっけものがたり
出家物語
坂口 安吾의 出家物語(しゅっけものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,838자 · 28화면
なかった。
けれども飲食店休業令だのと風当りが強くなり、キヨ子にはふられる、人間なみに多少キモをつぶすような出来事も現れるうちには、幸吉も時代などという正体のわからぬ魔物をはなれて、自分一個の立場というものを自覚してきた。
あのアマは、ひでえ奴だ、と彼は思った。なんとか腹の虫のおさまることをしないと気持がすまない。ブン殴るというようなことじゃない。幸吉は生れてこのかた、女の子も男の子も殴ったことがなかった。
なんとかして、正体をあばいてやりたい。時代だの未亡人だの断髪洋装だのという幸吉には苦手のモヤモヤをつきぬけて、あのアマのからだの中の魂という奴をあばいてやる。要するに、もうダマされないぞ、このアマめ、ということなのである。
然し、もう一つ底をわると、畜生め、然しあのアマは、よかったな、ということになる。そして、なんとなく身のひきしまる情慾にかられるから、畜生め、覚えていやがれ、今度はこっちがダマしてやるから。今に、面の皮をむいてやるから、などと、あれこれと考える。考えたって、幸吉の頭で、どうなるものでもなく、そのうち、もう会わなくなって百三十日もすぎた一日のこと、幸吉は昼酒に酔っ払うと、水曜であるのに気がついて、よかろう、ひとつアマをからかってやろう、と思いついて、直接会社へのりこんだ。