후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
こくこく
刻々
宮本 百合子
宮本 百合子의 刻々(こくこく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 36,401자 · 73화면
メリンスの小布団のついた椅子にかけながら、(主任の椅子の小布団は羽織裏の羽二重だが、他の連中の小布団は一様にメリンスなのだ)
「何なんです?」
と云った。
「書いてるじゃないか」
「何を?」
「――非合法出版物へ書いてるじゃないか」
「知らない」
「だァって」
中川はさも確信ありげに顎でしゃくうように笑って、
「現に君から原稿を貰った人間があるんだから仕様がないじゃないか」
「……そりゃ今の世の中には、いろんな種類の月給を貰っている奴があるんだから、そんなことを云う人間があるかもしれない」
蒼い中川の顔が変った。
「そりゃどういう意味だ」
「…………」
「とにかく、君達の同志はどんな場合にでも決して関係のない人間の名を出すことはしないもんだ。――同志だぜ、それを云っているのは……」
「……知らないものは知らないというしかないじゃありませんか」
監房に帰って、誰でもそうであろうが、自分は対手の云った言葉、目つき等を細かく思いかえし、敵の陣形を観察し、自身を堅める。
今野の容態は益々わるい。中耳炎ときまった。自分は、永久に日光が射し込まない奥のゴザ一枚はいつもジットリ穢れでしめっぽい監房の中を歩きながら指を折って日を数えた。