후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜんきてんまやけ
前記天満焼
国枝 史郎
国枝 史郎의 前記天満焼(ぜんきてんまやけ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 48,568자 · 98화면
「うむ」と云うと岡引の松吉は、十手と取縄とを懐中へ蔵い、
「霊岸島には用がある。おいお菰さん、一緒に行こう」
「へい」と云ったが空を見た。
「夏は日永で暮れませんねえ」
「ホイ、ホイ、ホイ、そうでしたねえ、日のある中は何にも出来ねえ」
だがその日もとうとう暮れ、夜が大江戸を領した時、いう所の、「ぶちこわし」――掠奪、放火、米騒動の、恐ろしい事件が勃発した。
最初に暴動の起こったのは、霊岸島だということである。
ここはその霊岸島で……
今、一団の群集が、柏屋の裏口から走り出した。
五十人余りの人数である。
真先に立ったのは巫女姿のお久美で、点火した龕を捧げてい、御弊を片手に持っている。懐刀仕込みの御弊である。
白衣、高足駄、垂らした髪、ユラユラユラユラと歩いて行く。
傍に添ったのは市郎右衛門で、脇差を腰にさしている。
それを囲繞した五十余人が、東北の方へ走って行く。
大音に叫ぶはお久美の声で……
「おお信者らよ、教法を守れ! 破壊しようとするものがある! おお信者らよ、教法を守れ! ……有司の驕慢、幕府の横暴、加うるに天災、世は飢饉! 天父がお怒りなされたのだ! 恐れよ、慎め、おお人々よ! 天父をお宥め申し上げろ! ……続け、続け、我に続け! 浄土が見えよう、我に続け! 飢えたる者よ、我に来よ! 死したる者よ、甦る