후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ちよじょ
千代女
太宰 治의 千代女(ちよじょ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,997자 · 23화면
こんな事なら、いっそ、綴方でも小説でも、一心に勉強して、母を喜ばせてあげたいとさえ思いましたが、私は、だめなのです。もう、ちっとも何も書けないのです。文才とやらいうものは、はじめから無かったのです。雪の降る形容だって、沢田先生のほうが、きっと私より上手なのでしょう。私は、自分では何も出来やしない癖に、沢田先生を笑ったりして、なんという馬鹿な娘でしょう。さらさらひらひらという形容さえ、とても私には、考えつかぬ事だった。私は、茶の間の言い争いを聞きながら、つくづく自分をいけない娘だと思いました。
その時は、母も父に言い負けて、沢田先生も姿を見せなくなりましたが、悪い事が、つづいて起りました。東京の深川で、金沢ふみ子という十八の娘さんが、たいへん立派な文章を書いて、それが世間の大評判になったのでした。そのひとの本が、どんな偉い小説家の本よりも、はるかに多く売れて、一躍、大金持になったという噂を、柏木の叔父さんが、まるで御自分が大金持にでもなったみたいに得意顔で家へやって来られて、母に話して聞かせたので、母は、また興奮して、和子だって書けば書ける文才があるのに、どうしてこうかねえ、いまは昔とちがって、女だからとて家にひっこんでばかりいてはいけない、ひとつ柏木の叔父さんから教わって、書いてみたらいい、柏木の叔父さん