후리가나로 읽는 일본 고전
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なんとうたん
南島譚
中島 敦의 南島譚(なんとうたん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,935자 · 18화면
小舎の中には誰もいなかった。(彼は独り者なのである。)それから二三日続けて毎日寄って見たが、何時も小舎は空っぽである。近処の島民に聞くと、二日程前本島の何処とかへ行くと言って出掛けたきり帰って来ないのだという。
爾後、マルクープ老人は再び私の前に現れなかった。
それから二月程して、私は東の島々――中央カロリンからマーシャルへ掛けての長期に亘る土俗調査に出掛けた。調査は約二ヶ年を要した。
二年経って再びパラオに戻って来た私は、コロールの町に著しく家々が殖えたことに驚き、島民等が大変に如才無く狡くなって来たように感じた。
パラオへ帰って一月も経った頃、或日ひょっこりマルクープ老人が訪ねて来た。私が帰って来たことを人から聞いて直ぐにやって来たのだと言った。ひどい窶れようである。瞼が両眼に蔽いかぶさっているのは以前と変りないが、歯でも抜けたように頬が落ち込んで、背中の曲り様も前より甚だしく、それに何よりも驚かされたのは、声が非常にかすれて了って内証話のように聞えることであった。全体の感じが二年前より十も歳をとったような工合である。以前の懐中時計の一件を忘れた訳ではなかったが、此の老い込んだ姿を前にしては、流石にそれは言出せなかった。