후리가나로 읽는 일본 고전
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なんきょくのかいじ
南極の怪事
押川 春浪
押川 春浪의 南極の怪事(なんきょくのかいじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,508자 · 33화면
音聴ゆ。
梯子の中段に立ち止まって余は耳を澄ます事少時、ここより上に昇るべきか昇るまじきか、甲板上になお海賊おらば、余はただちに殺されん、されど甲板上の光景を見ぬうちはどうも安心できず、余はついに意を決し、殺さるる覚悟にてふたたび昇り始めぬ。
梯子を昇りつくし、それでもなるべく音の立たぬよう昇降口の蓋を開き、じつに恐る恐る半身を突出して甲板上の光景を眺めしが、オオ! オオ! オオ! なんたる甲板上の光景ぞや、余は生れて以来、かくのごとく意外なる光景を見し事なし、定めて甲板上には船員の死屍散乱し、海賊等はなお猛威を振いおる事と思いしに、余の予想はまったく反せり、甲板上は寂寞としてほとんど何物もなし、海賊もおらねば船員の死骸もなし、余はあまりの事に驚きかつ怪しみ、ただちに甲板上に跳り出でてなおよく見るに、甲板上のあらゆる物は破壊され、船員の死骸などは洗去られしものならん、今は血一滴も残りおらず、そのうえ羅針盤は砕かれ、船上にありし二個の端舟も海中に呑み込まれ、船首の方に立ちたりし船長室も、そのままどこにか持ち行かれしものならん、影も形もなく、この船は元来三本の檣を備えしものなるが、その二本はなかほどより折れて、これまた帆とともに行方を知らず、広漠たる船上に残るはただ一本の大檣のみ、この大檣は甲板の