일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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げんばくかいそう

原爆回想

原 民喜

原 民喜의 原爆回想(げんばくかいそう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,131자 · 5화면

아오조라 문고

私の父は四十年前に一度、家を建てたのだが、たま/\地震があって、少し壁や柱にすき間が出来ると、神経質の父は早速その新築の家をとり壊して、今度は根底から細心の吟味を重ねて非常に岩乗な普請にした。二階建の家だが、下の間数が多いのに、上はたった二間しかなく、遠くから眺めるとちょこんと二階が屋根の上にのっかっているような家だった。私は子供の時から、母にこのことをきかされると、いつも亡父の眼ざしが家の隅に残っているような感じがしたものだ。

ところが、この亡父の細心さが四十年後、私の命を救ったのだ。私と妹とはあの八月六日の朝、家のなかにいたため、軽い傷だけで助った。附近の家屋はすべて倒壊したのに、あの家ばかりは二階も落ちず、床もそのまゝ残っていたのである。

私は前から空襲が非常に怖かったので、爆撃の瞬間には気絶か発狂でもしはすまいかと心配だったところが、あれはまるで思いがけない瞬間にやって来た。その朝、私が便所にいると突然、頭上に暗黒が滑り墜ちたのだった。やがて眼の前の暗闇が薄れて、あたりの様子が見えてくると、すぐに私の気持ははっきりして来た。壁の落ちて畳の散乱した床の上をのそのそ歩いていると、そこへ妹が駈けつけて来た。