후리가나로 읽는 일본 고전
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ふるきミニエチュア
古き小画
宮本 百合子
宮本 百合子의 古き小画(ふるきミニエチュア)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,298자 · 140화면
彼は、もう、邪魔な大石でも道傍からどけようとするような単純な熱中に駆られた。
けれども彼が押しても引っぱっても、イランの老戦士は根でも生えたように動じない。焦立つな、焦立つな、という警告は、スーラーブの心の一方で絶えず繰返されている。彼ははっきりその必要を知っているのだが、対手が余り平然としていると、憤怒が湧き、我にもなく四肢をいきませてしまうのだ。
スーラーブは、この勝負が、まるで、腕の争いより、一種心の組み打ちになったのを感じた。そう気がつくと、不意と冷静な気分が還って来た。スーラーブは、さりげなく素直に手脚の力を緩めた。それにつれ、対手もほんの僅か隙を作った。とっさに、スーラーブはそこにつけ入って腰をひねった。足がらみが利き、対手はきれいに倒れた。が、イランの戦士は、執念深く、彼の腕を掴んで離さない。スーラーブは、片手を引っぱられ、駆けるようにのめって、どっさり対手の上にかぶさってしまった。スーラーブは、はっきり自分の危険を感じた。彼は渾身の力を搾って、下になった敵の抱擁から体を引離そうとした。彼は、めちゃめちゃに脚で地面を蹴り、対手を蹴り、組合ったまま、ごろりごろりと転がった。