후리가나로 읽는 일본 고전
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ふるきミニエチュア
古き小画
宮本 百合子
宮本 百合子의 古き小画(ふるきミニエチュア)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 70,298자 · 140화면
イラン軍の篝火もかなり遠く見える処まで来ると、ルスタムは、星明りに眠い陰気な陰翳を落している一つの叢を見つけた。彼はその傍に胡座を組んだ。そして、頭の纏布をはずし始めた。彼は、それを手早く解き、平の兵卒風に脳天を露出させて巻きなおし一方の端を頬に触るる位垂した。次に上衣を上から帯で締めた。フェルトの長靴をはいた足拵えをしなおした。すっかりすむと、ルスタムは、立上り、ツランの真似をした衣服や纏布の工合を試すため、幾度も腕を上下して見、頭を振って見た、何処もちゃんとしていた。
ルスタムは、地面においた棍棒をとりあげた。そして、山地を歩きつけた人間の、根気よいむらのない歩調で、ツランの陣地へ向って歩き出した。篝火が彼を遂に誘い出したのであった。
三十
ルスタムは、目立たない、足の裏の柔かい獣のように、音もなく高地の一角から、ツランの陣に忍び込んだ。彼は幾度もの経験で、ちっとも行動をいそがず、注意深く自分の体を扱った。篝火の近くをさけ、出来るだけ眠っている兵のかげへかげへと廻り、這うように中央の大天幕に近づくと、彼は暫く四辺の様子を窺った。